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【Worlds Swiss Day5】MDK&PNGが敗退…Leviが魅せるベトナムの誇り!

MDK vs GAM

GAME1

GAMはOPのヨネを開放し、アカリとウーコンで応戦した。MDKはヨネを1ピック目に選び、それに合わせてマオカイとジグスをピック。これらは現メタで1~1.5ティアの強力なピックだ。GAMは4ピック目にラカン、最後にトップにスモルダーを選び、ナー相手にバリューを確保した。全体的に見て、MDKのピックは完璧で、現メタの強力なチャンピオンを揃えた。

試合開始からGAMはレーンスワップを試み、ノーチラスをボットに縛り付けた後、4人でダイブを試したが、Alvaroのノーチラスが耐えきった。ナーとジグスがテレポートで合流する時間を稼いだ結果、ノーチラスとウーコンのトレードになり、MDKが有利を取った。その後も、ヨネが無理にラカンを追撃し、再びMDKがキルを重ねた。

GAMは流れを変えようと何度も戦闘を仕掛けたが、すでにMDKのヨネが火力アイテムで強化されており、手に負えないものに。そして、20分58秒という今大会最速の試合時間でネクサスが破壊され、GAMは1セット目で体勢を大きく崩された。

この試合は、GAMがヨネを解放してバンピックで自滅したという評価が妥当だろうか。

GAME2

GAME2では、逆にMDKがヨネを開放するバンピックを行った。GAMがすかさずヨネを1ピックで確保すると、MDKはランブル、ヴァイ、アーリの上位メタチャンピオンで上側を固める。GAMもウーコンとケネンをピックして対抗し、さらにボットではMDKがザヤとラカン、GAMがミスフォーチュンとレルで組み合わせを完成させた。

ここで、Kiayaがルーンを間違えるハプニングが発生。選手のミスと判明したが、そのまま試合が進行された。幸いにもケネンのルーンは彗星であったため、そこまで大きな影響はなかった。色が似ていたから間違えたのだろうか...

試合の中盤、16分頃にはLevi選手を除いたGAMのメンバーがほぼ崩壊。リフトヘラルドを取得しても活用できず、ミスフォーチュンが4デスを記録するなど、GAMはかなり苦しい展開。

しかし31分頃、GAMは大逆転を見せる。アルティメットスキルを完璧に連携させて3:0交換を成功させた後、バロンを獲得。バロンバフを使ってタワーを破壊し、さらに3つ目のドラゴンも手に入れ、徐々にゲームの流れを掴んだ。最終的には40分にGAMがドラゴンソウルを確保し、最後のチームファイトにも勝利。MDKの本陣を一気に押し切り、3セット目へと勝負を持ち込んだ。

この試合では、お互いにミスが続き、スキルを意味もなく使ってしまうシーンが多く見られた。ただ、そんな中でも序盤からLeviが孤軍奮闘しながらチームを支えたおかげで、GAMは最後に冷静なチームファイトを見せ、逆転勝利を収めることができた。

GAME3

GAMにとってはVCSのプライドを守るため、MDKにとってはLECの3シードの誇りを懸けた重要な一戦となったGAME3。

GAMは、ヨネを開放する代わりに、GENがHLE戦で見せたオーロラ/ノクターン/アーリの構成を選択。これに対してMDKは、ヨネとカイサのダイブコンビを構成した。

試合が始まってからわずか3分で、MDKが無理なテレポートを使い、GAMが2キルを取って優勢。さらに、トップレーンのナーが早々に崩れ、7分ですでに2デス。GAMはこの時点で3,000ゴールドのリードを確保した。

Supaのカイサが2キルを取って何とか反撃しようとするが、その後のファイトでカイサもヨネもやられてしまう。18分頃には、オーロラ/ノクターン/アーリの連携が見事に決まり、ヨネが倒されてGAMが4対2で大勝。

ノーチラスが無理にカリスタを狙って逆に倒される場面もあり、MDKは自滅。最終的にボットレーンでのファイトでもGAMが大勝し、ボットを押し込んでゲームを決めた。FresskowyのヨネがRを空撃ちする大ミスを犯し、最後にはMyrwnのナーがトップレーンからボロボロのタワーににテレポートして失敗するなど、ぐちゃぐちゃの大惨事となった。

この結果、GAMがMDKを2-1で下し、MDKを脱落させるという大番狂わせを成し遂げた。

全体を通してGAMが圧倒した試合で、MDKはボットとトップで大きなミスを犯し、ナーは序盤から機能しなかった。Supaがなんとかチームを引っ張ろうとしたが、他のメンバーがついてこれず、GAMに圧倒され続けた。

今回のMDKの敗北で、2024年のワールドでは、LECのチームがヨネで全敗するという状況が続いている。特に今回のFresskowyのパフォーマンスは散々なものだった。

PNG vs TL

GAME1

試合開始から早々に、TLの対戦相手がPNGではなくMDKと表示されるミスがあり、何とも言えない空気でスタートした。

序盤から中盤にかけて、TLは柔軟なレーンスワップを駆使し、主力であるカイサとアーリをしっかりと育てていた。14分頃のドラゴンファイトでは、TitaNがトゥルーショットでドラゴンをスティールして雰囲気が変わったかに思われたが、即座にTLが前に出たTitaNを捕まえたことで、PNGは戦況が悪化。結局、カイサに2キルを献上する形となった。

その後、TLは成長したキャリー陣を前面に押し出し、ゴールド差を6,000まで広げたが、PNGもバロンは取られたものの4人は倒すなど、ギリギリまで食らいついた。さらに、TLのドラゴンではなくバロンを優先する”奇策”が刺さらず、PNGがオーシャンソウルを獲得。ノクターンとオリアナの連携で、側面からアーリを倒すことに成功し、試合を振り出しに戻したかに見えた。

しかし、最後のファイトでPNGの陣形が崩れたところ、APAのアーリが華麗に背後を突き、アリスターの突撃をチャームで止めて仕留める大活躍。最終的に、TLが見事に1セットを先取した。

GAME2

TLは1フェーズ目にニーコを選んだが、その結果、チーム全体のダメージが不足する構成になり、さらにはADCとしてエズを選んでしまい、すぐに期限が切れる危険な構成となってしまった。これは、APAの狭いチャンピオンプールが問題として浮き彫りになった場面でもあった。

さらに悪いことに、序盤を有利に進めるはずだったTLは、UmTiの不安定な動きと、予想以上に堅実なPNGのパフォーマンスが重なり、最初のヘラルドを取られ、グローバルゴールドも均衡したまま、チームの有利な構成を活かせない展開。なんとか、ドレイクスティールなどを重ねて少しずつ優位を掴んでいた。

大きく動いたのはミッド下のブッシュで行われたファイト。APAのニーコが後ろから回り込み、ジンの暗殺に成功。TLは大勝を収め、そのままミッドを押し込んでゲームを終わらせることに成功した。

TLは、キャリー陣が高い熟練度を持つチャンピオンをしっかりと活かした。Yeonは1試合目と同様に安定感のあるプレイを見せ、ADC間で大きな差をつけた。APAも不安定な面がありつつも、決定的な場面でキルを作り出し、チームを引っ張った。

この敗北によって、ここまで這い上がってきたPNGの敗退が決まった。

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